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合、工業用原材料を輸入する場合の方式等いろいろあったが、これらは全て75年の制度改正により、商工省貿易供給局長に申請書を提出することに統一された。
これは、ケニアの外貨事情の悪化から、全輸入を一元的に管理することによって輸入規制を機動的に行えるようにしたのである。
ケニアにおける為替管理制度では、通貨単位はケニア・シリングであるが、統計発表の場合には通常その20倍のケニア・ポンドで表示される。
ケニア中央銀行は、政府および公認銀行とは、ケニア・シリングとタンザニア・シリング、ウガンダ・シリングとを等価で処理する。
また、公認銀行は民間と、ケニア・シリングとこれら外国通貨とを等価で取扱う。
中央銀行は、政府との取引きにおいては、ニューヨークにおけるポンドに対する日々のオープニング・レートを基礎として、ポンドで取引きする。
中央銀行は、ポンド、米ドル、ドイツ・マルク、タンザニア・シリング、ウガンダ・シリング以外の通貨は取扱わない。
財務経済企画大臣は、為替管理権限を中央銀行に委任している。
輸入に対する外貨割当ての許可は、商工省貿易供給局長が行う。
輸入の決済については、外貨割当許可が与えられた場合、または許可の必要がない場合には、公認銀行は自動的に外貨を調達する。
しかし、延払いによる資本財の輸入やローンによる機械設備の輸入については、事前に為替管理の認可が必要である。
ケニアは、タンザニア、ウガンダと共に東アフリカ共同市場(EAC)を構成しており、この3国は共通の対外関税制度を設けている。
ケニアの関税率は単一税制であるが、例外としてEEC(欧州経済共同体)からの特定輸入品目に対しては特恵関税を認めている。これは、EACからの商品がEECへ入る際に与えられた特典に対する見返りとして認めているものである。
ケニアの輸入関税の課税評価方式は、従量税か従価税の何れかであるが、重

 

 

 

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